自動車保険料が決まる仕組み:カギは「等級」と「年齢条件」
自動車保険料は、様々な要素で決まりますが、特に初めて加入する際に大きく影響するのが「等級」と「年齢条件」です。
① 等級制度:無事故で割引が進む仕組み
自動車保険には「ノンフリート等級別料率制度」というものがあります。これは、契約者の事故歴に応じて保険料の割引・割増率が変わる仕組みです。
- 等級は1等級~20等級まであります。
- 初めて契約する場合は、原則として6等級からスタートします。(※条件により異なる場合があります)
- 1年間、保険を使う事故を起こさなければ、翌年に等級が1つ上がり、割引率が大きくなります。(例: 6等級→7等級)
- 逆に、事故で保険を使うと、事故の種類に応じて翌年の等級が3等級または1等級ダウンし、保険料が割増(割引率が下がる)になります。
- 最高の20等級になると、保険料の割引率は60%以上にもなります!
つまり、初めて加入する6等級は、まだ割引がほとんど適用されていない状態のため、保険料が高く感じられるのです。安全運転を続けて等級を上げていくことが、保険料節約の基本となります。
【等級の引継ぎについて】
もし、ご家族(主に同居の親族)が車を手放すなどの理由で自動車保険を解約する場合、一定の条件を満たせば、その高い等級を譲り受ける(等級継承)ことができる場合があります。これにより、最初から高い割引率で加入できるため、保険料を大幅に抑えることが可能です。条件は保険会社によって異なるため、詳しくはお問い合わせください。

② 年齢条件:若い世代ほど保険料は高くなる傾向
運転者の年齢に応じて保険料が変わるのが「年齢条件」です。一般的に、運転経験が浅く事故率が高いとされる若い世代(特に10代・20代前半)は、保険料が高くなる傾向があります。
多くの保険会社では、以下のような年齢区分で条件を設定し、運転者を限定することで保険料を割り引いています。
- 年齢を問わず補償
- 21歳以上補償
- 26歳以上補償
- 30歳以上補償(保険会社による)
- 35歳以上補償
例えば、「21歳以上補償」に設定すると、20歳以下の人が運転して事故を起こした場合は補償されませんが、その分保険料は安くなります。ご自身の年齢や、車を運転する可能性のある最も若い方の年齢に合わせて、適切な条件を設定することが重要です。

初めて車を持つ若い方は、この「6等級スタート」と「若い年齢条件」の組み合わせにより、保険料が特に高くなりやすいのです。
保険料を安くしたい…でも、削ってはいけない補償とは?
保険料が高いと、つい補償内容を削って安くしたくなりますよね。しかし、安易に補償を削ると、万が一の際に十分なサポートが受けられず、取り返しのつかない事態になりかねません。
特に以下の補償は、自動車保険の根幹となる部分であり、基本的に妥協すべきではありません。
- 対人賠償保険:無制限
事故で相手を死亡させたり、後遺障害を負わせてしまったりした場合の賠償に備えます。賠償額は数億円になるケースもあり、必ず「無制限」で設定しましょう。 - 対物賠償保険:無制限
相手の車や、店舗・ガードレールなどを壊してしまった場合の賠償に備えます。高級車との事故や店舗への突入事故などでは賠償額が高額になるため、こちらも「無制限」が推奨されます。 - 人身傷害保険:加入を強く推奨
ご自身や同乗者が死傷した場合の治療費や休業損害などを、過失割合に関係なく、実際の損害額に基づいて保険金が支払われます(契約金額上限あり)。示談交渉を待たずに治療に専念できるメリットがあります。 - 弁護士費用特約:付帯を検討
もらい事故(自分に過失がない事故)など、保険会社が示談交渉を行えない場合に、弁護士に相談・依頼する費用を補償します。相手との交渉がこじれた際に非常に役立ちます。
保険は「万が一」のための備えです。保険料を抑えることも大切ですが、これらの基本的な補償を削ることは、将来の大きなリスクに繋がる可能性があります。
ネット保険?代理店? 賢い選び方のヒント
保険料を抑えたい場合、ネット型保険は魅力的な選択肢です。しかし、前述の通り、補償内容の選択や手続きは自己責任となります。
もし、「どの補償が必要か分からない」「自分で選ぶのは不安」と感じる場合は、私たちのような保険代理店に相談するメリットがあります。
- お客様の状況(年齢、車種、使用状況、家族構成、予算など)を詳しくお伺いし、最適な補償プランを一緒に考えます。
- 複数の保険会社の商品を比較検討し、無駄なく、必要な補償を備えたプランをご提案できます。
- 等級の引継ぎなど、保険料を抑えるためのアドバイスも可能です。
- 万が一の事故の際も、初期対応から保険金請求までサポートいたします。
遠藤損害保険事務所では、お客様との対話を大切にし、一人ひとりに寄り添ったご提案を心がけています。帯広・足寄に店舗がありますが、LINEを使えば全国どこからでも、時間や場所を選ばずに気軽にご相談いただけます。
【帯広・十勝エリア】自動車保険選びの注意点
帯広・十勝エリアで車を運転する上で、特に考慮したい点について補足します。
- 冬道の運転:凍結路面でのスリップ事故や視界不良(吹雪)による事故のリスクが高まります。万が一の単独事故や車対車の事故に備え、車両保険の必要性を検討しましょう。ロードサービスの対応範囲(レッカー距離、スタック時の対応など)も確認しておくと安心です。
- 野生動物との接触:エゾシカなどの野生動物との衝突事故も少なくありません。車両保険の「エコノミー」タイプでは補償対象外となる場合があるため注意が必要です。頻繁に郊外を運転される方は、一般タイプの車両保険や、動物との接触事故を補償する特約の付帯を検討しましょう。
- 走行距離:通勤やレジャーで長距離を運転する機会が多い場合は、走行距離に応じた保険料プランも比較検討の価値があります。
地域特有のリスクも考慮した上で、最適な補償内容を組み立てることが大切です。ご自身の運転環境に合わせてご相談ください。
初めての自動車保険 よくあるご質問 (FAQ)
Q1. 初めて自動車保険に入ると、なぜ保険料が高いのですか?
A1. 主な理由は、自動車保険の割引制度である「等級」が、最初は割引率の低い「6等級」からスタートするためです。また、一般的に運転経験の浅い若い年齢層は事故のリスクが高いとされ、「年齢条件」によって保険料が高めに設定されることも理由の一つです。
Q2. 等級って何ですか?どうすれば保険料が安くなりますか?
A2. 等級は1等級から20等級まであり、数字が大きいほど割引率が高くなります。初めて加入する際は通常6等級から始まり、1年間無事故で保険を使わなければ翌年に1等級上がり、割引率も上がります。逆に事故で保険を使うと等級が下がり、保険料が割増になる場合があります。
Q3. 親の等級を引き継ぐことはできますか?
A3. はい、一定の条件(同居していることなど)を満たせば、親御様などの高い等級を引き継げる場合があります。等級を引き継げると、最初から高い割引率が適用されるため、保険料を大幅に抑えられます。詳細は保険会社や代理店にご確認ください。
Q4. 保険料を安くするために、絶対に削ってはいけない補償はありますか?
A4. 相手への賠償である「対人賠償」と「対物賠償」は、万が一高額な賠償責任を負った場合に備えて、無制限で加入することが強く推奨されます。また、ご自身や同乗者のための「人身傷害保険」や、示談交渉で役立つ「弁護士費用特約」も重要度が高い補償です。安易に削ることはお勧めできません。
ご相談・お見積もりは遠藤損害保険事務所へ
初めての自動車保険選びは、分からないことや不安なことが多いかと思います。有限会社 遠藤損害保険事務所では、お客様一人ひとりの状況を丁寧にお伺いし、最適なプランをご提案いたします。
- 帯広・足寄に拠点があり、地域事情に詳しいスタッフが対応
- 複数の大手保険会社の商品から比較検討
- 等級継承など、保険料を抑える方法もアドバイス
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- 自動車保険以外の保険やカーリースのご相談もOK
相談・見積もりは無料です。無理な勧誘は一切ありませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。